どーん

一応、金融機関に勤めている私は、「相続」も仕事に関係してます。名義人が亡くなった場合、相続人に支払うことになりますから。
相続は書類が沢山必要になります。その内の一つに「名義人が亡くなった」と証明できるものが必要なんです。まあ当然ですよね、第三者が名義人は死にましたって言うだけで解約出来たら大問題です。確かに名義人が亡くなったこと、手続きに来た人が確かに相続人であること…それを書類で提出してもらうのですが。
「こないだ来たときに、妻の死亡を証明するもの持って来るよう言われたんだが」とおじいさんが私のカウンターに来て言いました。
「はい、今日はお持ちですか？」（営業スマイル）
「これ」
おもむろに紙袋から取り出し、カウンターにどーんと置かれたもの、それは。


　位　牌　。


……えぇーっ？！∑(￣口￣)


営業スマイルも凍り付くっての！

「お、お客様……これは」
「妻が死んだ証明」


目の前に置かれた位牌を前に、しばらく無言になってしまいました。他のお客様も「何事？！」って見るし…(T_T)


もちろん証明にはなりません。丁重に説明してお帰り頂きました。

久々に仕事しててびっくりしたお話。